第62回 染色補正技術競技会

今年度は、自由画と紋消し、規定の三課題で行われました。

第61回技術競技会審査風景

◆ 規定抜染 ◆
染色補正の技法の一つ 染色された生地を白く抜く「抜染法」を用いて無地染めされた生地に決められた図柄「おぼろ蔦」を脱色する課題です。
 脱色したところはより白く 地色と白抜きの境目をはっきりと抜く技術が要求されます。

◆ 自由画抜染 ◆
染色された生地を白く抜く「抜染法」を用い 無地染めされた生地をキャンパスに見立て 酸化剤や還元剤等の様々な薬品を 濃度や加熱温度・その時間を調整することにより 白抜きや元の色を変化させることにより あたかも絵を描いたように見せる課題です。

◆ 紋消し ◆
一寸に染め抜かれた「丸に山桜」の丸を元の地色と同じように復元する課題です。
 色を合わせること 丸の外側に色がはみ出さないこと 生地の芯まで色を入れることなど 染料を用いて元の地色に修正するという染色補正の技術が要求されます。


◆ 規定抜染入賞者 ◆

衆議院議長賞 北島敬嗣

京都市市長賞

中谷 敬

(財)伝統的工芸品産業振興協会賞

中辻 隆

京友禅協同組合連合会理事長賞

小林一通

(財)京染会理事長賞

黒岩 勲

◆  自由画抜染入賞者  ◆

厚生労働大臣賞 梅垣千尋

京都市産業技術研究所理事長賞

田中勝也

京都府技能士会連合会会長賞

井花久男

京友禅協同組合連合会理事長賞

永井勇人

全国補正工業連合会会長賞

菅谷敏雄

京都染色補正工業協同組合理事長賞

梅染亜矢

◆ 紋消し入賞者 ◆

京都府知事賞 山﨑由雄

京都府技能士会連合会会長賞

梅田裕史

(財)京染会理事長賞

梅染建一

全国補正工業連合会会長賞

平田嘉博

私たち染色補正士は
普段は、着物のシミ抜きや地直し等を承っています。
我々の仕事は、手を加えたことがわからないようにする仕事で結果が後に残りません。
この競技会は、そのような技術を活かして見える形にした課題や作品作りに取り組んできました。
今後も、引き続きこの競技会に取り組み技術向上を目指して行く所存です。

今回はコロナ感染症の影響により、
残念ながら例年のようなパルスプラザでの展示会は出来ませんでしたが、
このようにWEBでの展示が出来、広く皆様方に知って頂く機会を得た事を嬉しく思います。
このWEB展示の場を与えて下さった京都府職業能力開発協会、
WEBサイト掲載への御協力下さった各業者の皆様に、
この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

京都染色補正工業協同組合理事長 土本孝則
京都染色補正工業協同組合 技能士会会長 中大路悟

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